私は、引退された社長の皆様のその後を定期的に訪問するように心がけています。

 

先日は、15年ほど前にM&Aをされた譲渡側の前社長ご夫妻のご自宅へ訪問してきました。

 

80才代にもなられる前社長ご夫妻は、今でもお元気で忙しそうな毎日を送っておられるとのことです。

 

M&A後は、気持ちを吹っ切るために海外旅行や詩吟、家庭菜園・・・など

 

いろんなことにチャレンジされていました。

 

久しぶりにM&A当時のことを懐かしく語り合ったのですが・・・

 

「矢野さんが、あの時M&Aの話を切り出してくれていなかったら、会社がなかったかもしれない!」

 

こんなことを言っていただけました。

 

このご夫婦には、お子様がいなかったために、当初から社員の中からと願い、

 

多額の教育費を投じながら、まるで親のように時には厳しく、時にはやさしく接しておられました。

 

しかし、社員の皆さんを見渡しても経営者になる器量の方がどうしても現れることはありませんでした。

 

また、ある時に私のことを公私ともに可愛がってくれていたこともあり、

 

「君が継いでくれよ!応援するから!」とありがたい言葉もいただいてことがあります。

 

当時の私は弊社の専務をしていた上に、いくつかの企業のお手伝いをしていた関係でお受けできなかった経緯がありました。

 

そこで、どうにか社長ご夫妻の力になれないものかといろんな方法を模索した結果、

 

M&Aができればと考えたのです。

 

当時は、まだまだ中小企業のM&Aが今日のように一般的でなかった時期でしたので、

 

書籍などで勉強し、この会社にはM&Aという選択肢しかないと判断。

 

社長ご夫妻にこの旨を伝えると「あなたにすべてを任せます!」と。

 

この言葉に応えるべく、この会社の窓口となり、

 

M&A仲介業者の選定からデューデリジェンスの対応などすべてを社長ご夫妻の代わりに行ったのです!

 

これが、私のM&Aの始まりでした。

 

私がM&Aを学び、M&A仲介業者の選定まで6ヶ月

 

M&A仲介業者との契約から買い手側企業との成立まで6ヶ月

 

約1年ですべてが完了しました。

 

譲渡額も破格で、社長ご夫妻からも大変喜んでいただいたことを今でも覚えています。

 

これだけ短期間で完了した理由として、

 

この社長ご夫妻は、一切公私混同されない方でしたので、決算書がキレイだったこと。

 

そして、弊社の指導の通りに実行しておられたために財務、法務、労務のすべてにおいて非の打ち所がなかったのです。

 

買い手企業からすれば、安心して譲り受けることができると判断できたことが、これだけ早期に完了したのだと確信しています。

 

弊社では、事業承継で親族内で行うにしても、M&Aするにしてもデューデリジェンス対応できることが大切だと考えています。

 

会社の磨き上げを日ごろから行うことこそが、本当の意味で強靭な体質の会社になるのです。