事業承継士の最初の役割は、「承継の前さばき」です。

ご相談に来られた方からヒアリングして、「問題の整理と見える化」「重篤な案件の発見」そして、「専門家への橋渡し」などです。

相談者の多くは、「何が問題かわからずに、ただ不安」なのです。

事業承継は、“自分の死”という将来必ず起こるだろうが、いつ来るかわからないという未来への不安感があるために何となく相談に来られる方も多いのです。

また、「誰に相談したらよいか分からなかった」という声もよく聞きます。

事業承継士が目指すのは「全体最適」です。

これまでは、税理士は税務だけ、弁護士は法務だけなど、専門の先生方が「部分最適」で事業承継についてのアドバイスされていたのが現実です。

驚いたのですが、税理士の試験科目で相続が選択科目になっているために、相続が苦手な先生もおられるのです。

また、弁護士も事業承継に詳しい方が意外に少ないのも事実です。

そこで士業でありながら事業承継士を取られた先生方を中心に提携関係を結んでおります。

弁護士・公認会計士・税理士・司法書士・社会保険労務士・不動産鑑定士・ファイナンシャルプランナーやM&Aアドバイザーなど

よって、事業承継を中心にM&A・廃業など多岐にわたりワンストップで「全体最適」できるネットワークができました。

「誰かに話して楽になりたかった」

「引退や廃業の背中を押してほしかった」

こんな心の中の叫びにカウンセリングの役割も事業承継士には期待されています。

実際にあった話ですが、破産を覚悟した社長と弁護士事務所の前で待ち合わせをして、エレベーターに乗ろうとした瞬間に逃げるように帰っていった社長。

商工会議所の窓口に行って相談したいけど、誰か知り合いに会うのではないかと躊躇し続けた結果、次の一手を打つ選択肢が狭まってしまった社長。

中小企業庁は、「会社の10年先を考える」というパンフレットに

・プレ事業承継3年

・代表交代実務期間2年

・ポスト事業承継5年

合計10年を集中支援期間と定めています。

ここでもまた、実話です。

先日私と同じ年(56歳)の友人の社長(娘婿で2代目・システム開発)と会食をした際に、事業承継についても語り合いました。

「目先のことで手いっぱいで先のことなど考えられない」

これが多くの社長の本音だと思います。

しかし、10年先は65歳。現段階で後継者候補もいない。

M&Aなど考えたこともない。

先代からの借入1億円、金融機関からの借入2億円。

1年間の粗利額をはるかに超えている借入状況。

その他に株主問題、相続問題など解決しなければならない問題が山積ですが、これ以上突っ込むと気まずい雰囲気になりそうなので、別の話題に変えましたが・・・

「辞めれるものなら辞めたい」と最後にポツリと独り言のようにつぶやいていました。

とにかく、社長と社長夫人の皆様の現在のご年齢に10歳を足して、65歳を超える方は、事業承継対策を早めに検討してみてください。

国も中小企業の存続のために[経営承継円滑化法」や「経営者保証に関するガイドライン」など次々に支援策を打ち出しています。

とにかく守秘義務を前提で安心してご相談ください。