将来性検討についての第一歩は、業界全体を考えてみてください。

 

私は、この検討によっていくつかの会社の背中を押したことがあります。

 

「社長、この借入状況で、業界の現状を見て、それでも復活させることができるでしょうか?」

 

やはり、経営者は会社を閉じることは嫌やものです。

 

だから、諦めずに必死にもがき苦しみながら働き、もう一度昔のあの頃のように・・・というわずかな可能性に向かって走りつづけてしまいます。

 

しかし、業界の衰退とともに自社も下降線をたどっているうえに、社長自身の年齢も重ねている。

 

客観的にみると復活は難しいと考えます。

 

だけど、社長本人は認めたくない。いや、認めるのが怖いのかもしれません。

 

事業内容や業界全体の将来性を見極めることはすごく大切なことです。

 

会社や事業にも、人間の一生と同じように、成長する時期と衰える時期があります。

 

これを企業(事業)ライフサイクルといいます。

 

最近は、この周期が短くなっているように感じます。

 

少し前までは通用していた事業も、インターネットなどの発達や社会の複雑化・多様化により、急速に規模を縮小した事例が数多くあります。

 

CDショップやレンタルビデオ店などは業界全体としてネットの影響を強く受けていますし、衣類もインターネットで購入するのが主流の時代に突入してきています。

 

将来性を見極めるためには、業界の流れや競合他社の最新情報について、常にアンテナを高く張っておきましょう。

 

「近隣地の競合他社が店舗を閉めた」などの身近な情報は、将来性を見極めるうえでのヒントになります。

 

今後の会社の方向性を決めるにあたり、「なぜ、やめたのか?」という理由を把渥しておくことも大切です。

 

よく管理会計の世界では「虫の目」「鳥の目」「魚の目」で自社を俯瞰することの大切さを言っていますが、この目を養うことはとても大切です。

 

また、流通システムの変化・進化により、ビジネスの形態も変わってきています。

食料・衣料品などをインターネットで直接買えるようになった現在、卸売業のように不用ではないかといわれる業種もあります。

 

こうした流れのなかで、自社の事業が今後も続いていくものなのかどうか?

 

しっかりと考える必要があると思います。

 

この見極めの際に重要な点は、「仮に自分が新たに事業を始めるとして、今の事業を選択するかどうか」ということです。

 

客観的に、現在の事業内容、流通システムを見つめ直し・・・

 

「将来性はありそうだ。」

 

「同じ事業に携わりたい。」

 

このように考えられるのなら間題はありません。

 

しかし、自分だったらもう一度同じ事業は選択しないと思うなら、その事業は、考え直してみる必要に迫られています。