ある顧問先企業の事例です。

 

社長の年齢は70歳。

 

後継者不在。サービス業で、社長自身がトップセールスマン。

 

業績の多くが社長絡みで、成り立っている企業です。

 

事業承継目標は、75歳。事業承継できなければ、廃業も視野。

 

事業承継の視点で決算書3期分を分析してみると、貸借対照表に「未収金」「長期貸付金」「長期未収入金」「商品」などが多く、ほぼ0査定でした。

 

これを税理士に依頼してキレイにしてもらったところ、純資産が82,000(千円)から37,000(千円)に減額しました。

 

もし、社長に万が一のことがあれば、これが相続税の対象になります。

 

次に、事業承継(身内、社員)、廃業、破産、M&A(第三者)のなかで、どの選択肢がベストなのか事業承継の可能性を探ってみました。

 

財務状態は良いので、破産ではなく、最低でも廃業はできます。

 

では、承継は検討できないのか?

 

顧問契約を結んでいただいた当初は、社内に身内の方はいない状況でした。

 

であれば、社員さんへの承継か第三者への承継(M&A)を検討するしかありませんでしたが、別業界で働いていた息子さんが4月から入社することになったのです。

 

事業承継を意識するだけで、このような状況が起こります。

 

これで、この会社の事業承継は、息子さん、社員さん、第三者(M&A)の3つの選択肢ができたことになります。

 

しかし、この会社の問題は、社長自らの業績に依存しているということ。

 

この状況であれば、もし社長が引退したり、万が一のことが起こった場合、価値が無くなってしまいます。

 

社長に依存せず、戦略を構築し、目標を達成できる社員さんの育成が急務です。

 

そこで、戦略構築力と営業管理のサポート、後継者候補の息子さんの教育を次回から行うようになりました。

 

すべてが、社長の頭の中にあると事業承継において、危険です。

 

『事業承継=株承継』と考えている方が多いですが、社長が引退後も継続できる組織づくりがとても重要なのです。

 

この会社には、営業管理の仕組みは全くありません。すべて、社員任せ。

 

誰が経営しても業績が上がる仕組みづくりに皆様も挑戦してみてください。