コロナ禍ですので、拡大志向の企業は、大きなチャンスを迎えているとも言えます。

 

事業承継ができない企業を買収することで、拡大することが可能だからです。

 

しかし、買収側の問題が浮上しています。

 

M&Aで成功している企業は30%もないともいわれているのです。

 

そこで、PMIという言葉をご存知でしょうか?

 

PMI(Post Merger Integrationとは、当初計画したM&A後の統合効果を最大化するための統合プロセスを指します。

 

統合の対象範囲は、経営、業務、意識など統合に関わるすべてのプロセスに及びます。

 

近年、報道からもわかるとおり、M&Aでは、相手会社と合意するプロセスに関心が集中しがちです。

 

しかし、その後の統合作業に失敗しM&Aの期待効果が発揮できないだけでなく、M&A自体が破談になるケースも生じているのです。

 

M&Aの現場において、統合直後は会社全体が混乱しがちです。

 

統合準備が不十分な場合、業務上の重大なミスやシステム障害などが発生し、その結果、顧客離れや優秀な社員の離職、業績悪化、内部対立の顕在化などを招き、M&Aが企業の成長力を損なう無意味なものとなってしまう可能性さえあるのです。

 

戦略の実行という意味でM&Aを成功に導くには、PMIの重要性を認識する必要があります。

 

PMIは、3段階からなります。

 

(1)経営統合

   理念・戦略、マネジメントフレームの統合

 

(2)業務統合

   業務・インフラや人材・組織・拠点の統合

 

(3)意識統合

   企業風土や文化の統合

 

PMIに取り組むには、時間制約の中で、これらのうちどこから着手し、いつまでに統合するかを決定することが必要です。

 

そして、膨大な範囲にわたる統合を成功させるためには、全体と整合をとって個々の統合検討を進めることが条件となります。

 

中小企業がM&Aを失敗させないためには、3つの対策を講じることが有効です。

 

①M&Aの目的や戦略を明確化する

 

②デューデリジェンスは徹底して行う

 

③M&A後の計画も立てておく

 

最も重要となるのは、③です。

 

今回ご説明しているPMIの計画です。

 

人事制度やITシステム、業務プロセスをどのように統合するかをあらかじめ決めておけば、スムーズに統合を進めていけるでしょう。

 

PMIの計画を立てる際には、売り手企業の従業員にかかる負担をなるべく軽減することも意識するとなお良いと思います。

 

さて、今回M&Aを成功させるためにはPMIが重要であることをお伝えしました。

 

ところが、M&Aの現場で感じることは、買収側の経営者のなかに「自社売上+買収先売上」という安易な感覚でM&Aに手を出している方が多いと思います。

 

「M&A仲介業者から声かけられたから」

 

「現事業では行きづまっていたから打開しなければ」

 

こんな感覚だけでM&Aに挑戦すると失敗する可能性が高くなります。

 

SWOT分析などで今後の戦略を具体的に講じたうえで売却先を探してみてはいかがでしょうか?