どんなに大変な状況でも最低限「廃業」できる会社にしておくことが大切ということです。

 

廃業を意識した経営をするのです。

 

ピンとこないかもしれませんが、誰にも迷惑をかけずに終われることは、素晴らしいことです。

 

他にもメリットがあります。

 

いつでも廃業できる会社ということは、後継者問題やM&Aにも強気に進めることができるとも言えます。

 

「万が一ダメでも廃業できるから」

 

この気持ちは、余裕を持たせてくれます。

 

 

ここで質問です。当てはまるものにチェックしてください。

 

□会社に利益がしっかり出ていない

□銀行の借金を10年以内に返済できる目途が立っていない

□社長の年齢が65歳を超えている

□共に事業承継を含めた終活へと歩んでくれる専門家がいない

□会社を譲る後継者が決まっていない

□社長がいなくなった時に仕事が回る仕組みができていない

□専門家の指導を受けて作成した遺言がない

□自社の株価を認識していない

□もし会社をたたむことになったら、自宅を残せるかわからない

 

この質問に対するチェックが多いほど、終活失敗の恐れがあるということです。

 

さて、清算価値についてお話しします。

 

廃業できるかできないかを図るわかりやすい方法です。

 

まずは、貸借対照表の科目別に再評価してみてください。

 

【負債の部】

 

◆負債

  • 役員借入金

・社長による会社への貸付

・0円に修正する

  • 預り金・敷金

・実際に返還する義務がある額へ修正

 

◆未計上のもの

  • 退職金

・従業員が退職する際に支払うことになっている退職金を計上

  • 撤去費用

・オフィスや店舗の撤去に必要な金額を計上

  • 損害金

・廃業時に発生するものがあれば計上

 

【資産の部】

 

◆流動資産

  • 現預金:実際にある現預金に修正
  • 売掛金:回収可能な額に修正
  • 在庫・原料

・短期間で転売可能だと思われる金額へ修正

 

◆固定資産

  • 土地

・転売可能額に修正

・わからない場合は、固定資産税課税明細書の評価額÷0.7

  • 建物

・転売可能額に修正

・わからない場合は、固定資産税課税明細書の評価額とする

  • 建物附属設備:転売不能の場合0円
  • 車輛運搬具

・転売した場合の金額に修正

  • 工具器具備品

・転売した場合の金額に修正

・電話加入権:1本2000円に修正

 

◆投資その他

  • 出資金:換価可能な金額に修正
  • 貸付金

・回収可能額に修正

・社長への貸付になっているものは資産価格0円

  • 研究開発費

・換価可能額に修正

・売却できない場合は0円

  • 保険積立金

・解約時に受け取れる返戻金額に修正

 

◆未計上のもの

  • 個人の不動産

・社長名義だが、実質会社のものとして活用している不動産

・時価計上

 

再評価したら、【資産の部】から【負債の部】を差し引いてください。

 

この金額が、最終的に株主(社長)に残るお金です。

 

万が一、マイナスの場合は廃業できないわけです。

 

まずは、最低でも廃業できる状態を確保してください。